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[マダイ]
三浦半島鴨居大室港発…鴨居沖 房丸

鋭いアタリが気持ちイイ 鴨居のエビタイ好期 !!

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本誌APC(神奈川)/ 平林 潔
掲載号: 2011年7月15日号

ハリが折られた!

 


ほかのエビタイ釣り場同様、鴨居も好シーズンになってきました
タナさえ取っていればだれにでもチャンスはあります


 ジメジメした梅雨空が続くと、なんとなくムシャクシャした気分になってくる。
 「スカッと爽快な気分になる釣りはないか」と考えていて、思い出したのが鴨居出船のエビタイ釣りだ。
 キュンと竿先を持っていくタイらしいアタリも、キュキューンと突っ込む引きも爽快そのもの。そのすべてが先調子の硬い竿を通してダイレクトに体に伝わる。
 「フムフム。これなら一発引っ掛ければスカッとすること間違いなし」と梅雨空の6月17日に鴨居大室港の房丸へ出かけた。
 
 房丸の大船長は何十年もエビタイ釣り一筋の名船長だし、当日は大潮だから潮回りも悪くない。前日には4キロの大型も出ているし、なんとかなるだろうと淡い期待を心に描いた。
 当日は昼にソコリとなる大潮で、午前中は下げ潮プラス北寄りの風だからトモ有利。逆に午後からは上げ潮でミヨシ有利と読んだ。
 午前中は雨で午後から上がる予報だったから、午前中に本命をキャッチして、雨が上がる午後から画撮りに集中しようと目論んで右舷大ドモに釣り座を構えた。まあ、目論みどおりにいくことってあまりないんだけどね。
 左右ミヨシに2人の常連氏が乗り込んで、定刻8時20分には大船長の操船で出船した。横殴りの雨が辛い。
 船長は最初の釣り場を第二海堡に決めたようだ。大型船ラッシュの浦賀水道を抜けて第二海堡周りに到着したのは9時過ぎだった。
 メチャクチャ潮が速くて、潮と潮がぶつかる潮目は激流のように波が立ち上がっている。その北側のやや潮が落ち着いたあたりの水深30メートル前後が最初のポイントだ。
 落としの潮がすごく速い。水深だって再度底を取り直すと大きく変化している。第二海堡の海底は大きな瓦礫の山だから、ドドーンと水深が変化するのもうなずける。
 ここでいきなり左舷ミヨシの鈴木さんが船中初物をゲット。1.1キロのきれいなマダイだ。スタートしてすぐのヒットだが、しばらくして2枚目をゲットする。
 鈴木さんは、周年を通して房丸のタイ釣りしかしないという常連さんだ。
 「潮が速いので、基本のハリス分よりも低めにタナを取った。あとは運ですよ」なんておっしゃっていたが、何かちょっとしたサジ加減があるような気がする。
 3度目の流し直しで右舷ミヨシでヒット。竿を置いて片手でカメラを手にしたところで、僕の竿にもキュン!
 アリャリャ、合わせられない。シュンとしながら撮影を終えて仕掛けを回収すると、しっかりとエサがやられていた。うーん、ツイていない。
 不運はしばらく続くもので、その次の流しではキュキュンと竿先がひったくられるようなアタリがあり、瞬間的に合わせたものの、
 「よっしゃ、きた!」と口から出た途端にフワッ?
 仕掛けを回収したら、なんとハリが折れていた。ギューンと突っ込む重おもしくてクリアな引きは、間違いなく良型のマダイだったのに……。


 

 


 

 

Page1 ハリが折られた!
Page2 間違いなくタイだ



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