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[ワラサ&マダイ]
三浦半島剣崎松輪港発剣崎…下浦 大松丸

ロングランのワラサ&マダイ 今後がますます楽しみです

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フィッシングライター/ 山口 充
掲載号: 2010年12月15日号

渋いワラサも面白い

 


ワラサはシーズン終盤だが、まだまだ狙い目は十分
このところはマダイが調子を上げてきている


 ロングランで続いている三浦半島剣崎沖のワラサ。シーズンも後半になり型も一回り大きく、味覚もアップしている。当然、夏〜秋とは違いシビアな食いになることも多いが、そこが面白い。
 剣崎松輪港の大松丸に向かったのは11月15日。宿に着いておかみさん、お客さんにあいさつすると、ご家族6名で来ていたのが勝亦(かつまた)さん。お母さんが釣りにはまり、「釣りを始めたら、楽しくて長生きできそうで。連れて来てもらうんですよ」とのこと。お父さんも、「本当に釣るんですよ。そうしたら旅行よりも釣りになってしまって……」
 素晴らしい。私もこういう歳のとり方をしたいなと本当に思う。
 港に移動してオキアミのコマセ、付けエサを漁協で購入し、乗船開始。船長は鈴木茂明さんで、兄船長も仲乗り役で乗ってくれるという。
 午前7時、ポイントとなる松輪沖に向かって出船した。
 
 航程約15分。ポイントに着くとワラサ狙いの船団が形成されている。いつ見ても壮観な眺めで気合が入る。「では準備ができたらいいですよ。水深は56メートルで下から8〜10メートルくらいを狙ってください」とのアナウンス。
 私は下から4メートル上げてからコマセを振り始め、3回目を振り終わってからキーパーにセットする。コマセカゴは全開。まずはワラサを寄せることが目的だ。
 数回このパターンを繰り返していると、「きたよ」と左舷大ドモの桜井さんにヒット。時折ラインが引き出されながら、やがてタモ取りされたのは3.5キロのワラサ。
 出船前に桜井さんと話していたところ、「この時期のワラサは細めのハリスのほうが食うんです。でも食いが悪いからとあまりハリスを細くするとバラすし……」
 シーズン後半になるとこの傾向がさらに強くなり、ドラグの設定やロッドワークなど慎重に行わないとキャッチできる確率が減ってしまうのだ。
 シーズン序盤の高水温、高活性の場合、ハリスは8〜10号でも食ってくるが、この時期は5〜6号という細さまで落とすことも多い。
 試しに私は10号のハリスを使ってみたが、まったくアタリなし。8号でも同じ。
 そうこうしているうちに左舷ミヨシの金山さんにヒット、無事にワラサをキャッチする。
 潮回りして再スタート。今度は右舷胴の間の勝亦さんのお母さんにヒットした。「うわっ、本当に釣るんですね」と話しかけるとお父さんが、「この間もマダイを3枚も釣って」と皆さんがうれしそう。上がったのは4キロクラスのワラサだ。笑顔で包まれた船上はいい雰囲気。
 しかし、太陽が高くなると徐々にシビアになる。ここで桜井さんが4号のハリスに落とすとヒット。
 時間をかけてファイトしたが、あと10メートルのところで残念ながらバラシ。ロッドワークも完璧、ドラグもうまく作動していたのだが。
 この後、ハリスを太めに戻した桜井さんがワラサを追加したが、活性も下がったので下浦沖に移動となった。


 

 


 

 

Page1 渋いワラサも面白い
Page2 後半はイナダ主体に



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