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[ヒラメ]
外房大原港発…大原沖 勝見屋・初栄丸

大原のデカい渡りビラメで 自己記録更新のチャンス!

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本誌編集部/村上敬洋
掲載号: 2011年3月1日号

いきなりの大判出現!

 


イワシをたっぷり食って、太ったヒラメが待っています!


 昨秋からおよそ半年間、私たちをたっぷりと楽しませてくれたヒラメが終盤戦を迎えている。
 すでに一部の地域では他の釣り物への切り替えが進んでいるようだが、外房大原地区は今もヒラメ狙いがアツい。
 毎年この時期は、イワシの群れを追いかけて大原周辺にやってくる「渡りビラメ」狙いが盛んで、年明けから身の厚い1〜3キロ級を中心に好調が続いている。
 日によっては4キロを超える大判が交じるそうで、今回お世話になる大原港の初栄丸では1月29日の6.3キロを筆頭に、4〜5キロ台が立て続けに上がっている。
 
 デッカいヒラメで自己記録を更新してやろうと初栄丸を訪れたのは2月1日。夜明け前の冷気に包まれた乗船場に集まったのは、私を含めて6名。全員が右舷に並んで釣り座を取った。
 勝見雅一船長の舵取りで港を出たのは定刻5時半。私は南北いずれかの釣り場へ向けて走るものと予想していたが、船は大原港の真沖でゆっくりと旋回を繰り返すのみ。どうしたことかと船長に問えば、イワシの群れの反応が濃く出ているので、まずは真沖から狙ってみたいとのこと。
 旋回を繰り返しているうちに協定時間の6時を迎え、投入を促すアナウンスが出された。水深は12メートル。海底には起伏があり、所どころにカジメも生えているという。
 なるほど。オモリが船の上下で底に着いたり離れたりする位置でアタリを待っていると「ガリッ、ブチッ!」とカジメらしきが引っ掛かって切れる感触が伝わってくる。
 水平線がじんわりと赤みを帯びてきたころ、右トモ2番の釣り人がアタリをとらえた。魚は激しく抵抗し、道糸はズリズリと引き出されていく。しばしの格闘ののち、道糸と幹糸を結ぶサルカンが見えたところでドバーンと海面が割れた。
 デカイ……これはデカイ。どう見たって3キロは下らないヒラメである。船長によってタモ取りされたのは後検量4キロジャスト。朝イチの魚としてはあまりにも立派な1枚。船長もしてやったりの表情である。
 さて、イワシの群れが回遊するこの時期は、ヒラメの狙い方にも2通りあるという。
 1つ目がイワシの群れの反応を徹底的に追いかけ回し、群れにつく渡りビラメを狙う方法。もう1つはいわゆる定番のポイントでイワシの群れが回ってくるのを待ち、渡りビラメを狙うと同時にイワシの回遊で食い気が高まった居着きのヒラメを狙う方法だ。
 前記したように、朝イチに釣れた4キロのヒラメはイワシの反応に仕掛けを落として釣れたもの。取材前日の1月31日も、イワシの群れを追い4.7キロを筆頭に船中2〜3枚という好釣果を得たという。
 そんな実績から、船長は今日も群れを追いかける方法が合っていると判断し、イワシの群れを追って南へと船を進めていく。


 

 


 

 

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