TJ-web  
電子版
から探す
キーワード(釣り物、釣り方etc.)

 

 

 

[ヤリイカ]
外房大原港発…勝浦沖 第一松栄丸

外房のヤリイカ最盛期 チャンスタイム継続中

Check

フィッシングライター◎朝倉 真
掲載号: 2009年5月1日号

あれっ、乗りが渋いぞ!?

 


釣行日はまさかの乗り渋りに悩まされたが、3点掛けも飛び出した
取り込みも確実に行いましょう

今春も房総半島のヤリイカが絶好調だ。中でも勝浦沖をはじめとする外房エリアの釣り場の乗りは圧倒的。連日トップが50〜80杯とまるで夢のような釣れ具合だ。
 
 3月27日にお世話になったのは外房大原港の第一松栄丸。平日にもかかわらず私を含む12名のファンが集まった。
 中井一也船長によれば前日のトップは78杯、スソでも30杯らしい。こんな釣果を聞けば、いやが上にも期待は膨らむばかりだ。
 釣り場の勝浦沖を目指し、午前4時半に港を出た。当日はあいにくの悪天候、風が強くてウネリも高い。そのため通常40〜50分で到着する勝浦沖だが、今日は1時間以上も費やしてしまった。
 やがてヤリイカ船団の中に入り、80〜90メートルダチで第1投。このとき船上は立って釣りをするのが困難なほど揺れていたが、昨日同様の入れ乗りを期待して全員手持ちでシャクっている。
 ほどなくして右ミヨシで胴長30センチほどのヤリイカが上がった。続いて左トモでは同級のダブル。右トモ2番では胴長40センチを超える大型が登場。
 しかし調子がよかったのはここまで。しばらくすると乗りは遠のき、にぎやかだった船内もすっかり静まり返ってしまった。
 いつもの調子ならツノ数分パーフェクトで釣れることもあるというのに、今日の乗りは今一つ。
 皆さんやっとのことで何杯か乗せても、大きなウネリでボロボロとイカが外れる始末である。
 開始からおよそ3時間。釣果はいい人でツ抜け、平均で4〜5杯といったところ。
 ここ最近の爆乗りが一転、まるでウソのような激シブだ。他船の情報によれば6点掛けもあったそうだが、状況は悪く、苦戦が続いているらしい。
 普段は船酔いなどしない私だが、当日は大きなウネリのせいか、何度となく喉の奥に何かが込み上げてくる。ああ……悪天候がうらめしい。
 その後、水深130メートルへ移動となる。
 当日右胴の間に座る方は、松栄丸の常連さんだがヤリイカ釣りは全くの初めて。釣果もまだ1杯のみとのこと。
 「遅くてもいいからミスなく仕掛けを下ろし、機敏にツノにアクションを付けてからイカが乗る間を取るように」と船長はその方にアドバイス。
 教えどおりに実践すると、隣で見ていても分かるほどのズンとした力強い乗りが訪れた。手巻きで5メートルぐらい巻き上げて追い乗りを狙ったあと、おもむろに電動リールのスイッチを入れる。
 竿の曲がりからして、おそらく2〜3杯は掛かっているはず。やがて仕掛けの回収に苦労されながらも見事3点掛けを達成。そんな笑顔にカメラを向け、必死にシャッターを切る私であった。


 

 


 

 

Page1 あれっ、乗りが渋いぞ!?
Page2 赤白のウキスッテが効いた!



※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。