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[アジ]
三浦半島浦賀港発…観音崎沖 前田丸

美味なる観音アジでメタボを撃退しよう !?

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本誌APC/鈴木良和
掲載号: 2010年7月15日号

いきなり3尾掛け!

 


力いっぱいコマセを振って、おいしいアジを釣りまくろう!


 先日受診した健康診断でメタボ一歩手前と判定されてしまった。
 適度な運動と食生活の指導を受けたが、運動を続ける自信はないのでせめて食生活だけでも改善したい。
 そんな私にうってつけなのがDHA、EPA、タウリンなどメタボ撃退成分が豊富な青魚。楽しく釣っておいしく食べてメタボを退治できるとあらば、釣らないわけにはいかない。
 まあ、アジが青魚かどうか微妙なところだが、うまい口実ができたところで釣りに行ったのは、国民的人気を誇る魚、アジだ。
 
 6月12日、訪れたのは浦賀港の前田丸。周年アジを狙う、アジ釣りのスペシャリスト的な船宿だ。
 前田丸が主に狙っているのが浦賀港から目と鼻の先の観音崎沖。このポイントの特徴はなんといっても東京湾口の地形が作り出す速い潮流と豊かな栄養分。こにいるアジは豊富なエサを捕食し、力強く泳いでいるため、脂が乗って幅厚で体高がある。これがいわゆる「観音アジ」。見た目はもちろん味は絶品。
 8名を乗せて7時20分に出船。ポイントに到着すると前田悦男船長は海底の地形を読んで投入場所を探す。アンカーを下ろす日もあるが、今日は大潮ということもあってエンジン流しで攻めるようだ。
 「水深は56メートル。底から2メートルでやってください」と開始の合図が出た。
 一斉に仕掛けが投入されると、道糸が真横と思えるほど斜めに引き出されてゆく。さすが大潮、激流のようだ。
 「これで釣りになるのだろうか?」かすかな不安がよぎったが、着底直後、
 「はい。きましたよ」右舷の高田さんの声で吹き飛んだ。
 上がったのは22センチの中アジ。隣の遠藤さんも続く。
 左舷に目を移せば岩本さんご夫婦が同時にリーリングを開始。先にだんなさんが20センチ級を取り込むと、時間を置いて奥さんの仕掛けが上がってきた。
 姿を現したのはなんと3尾のアジ!
 ベテランのだんなさんを差し置いてビギナーの奥さんが見事なパーフェクトを達成してみせた。
 だんなさんはアジのアタリをすかさず察知して巻き上げたのに対し、奥さんは最初のアタリには気付かずに放置。これが幸いして2尾、3尾目と追い食いしたようだ。
 さらにアジの食いはよくなり、20〜25センチのアジが船中途切れなく釣れ続けた。
 「こいつはチットいいかな」と遠藤さんが釣ったのは32センチの大アジ。
 アジ釣りでは「タナがすべて」という言葉をよく耳にする。海底の起伏があまりない所で底から2メートルの位置をキープするのは簡単と思いがちだが、気が付けばビシが海底を引きずっていたり、はたまた吹き上がっていたりするものだ。
 これは速い潮流を受けて糸フケが出たり、仕掛けが吹き上げられたりするから投入の際は必ず軽くサミングして、無駄な糸フケを出さないことが大切だ。
 着底後は何度か底ダチを取り直してからタナ取りに移るのが基本。道糸をできるだけ垂直にするのがひとつの目安だ。道糸が周囲より斜めに出ていたら底ダチを取り直すようにしたい。


 

 


 

 

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