海況が悪くサバもいないという条件は、どう考えたってブランコ仕掛けのほうが有利。当然船内で直結仕掛けを使う人は自分のほかにいない。
　このまま続行するかどうかは微妙な判断だが、とりあえず意地で1杯取り込んでみる。
　その後も投入のたびに乗りの感触はあるのだが、どうしても巻き上げ中や取り込み時にバレてしまう。やがては海況の悪さに耐えきれずブランコ仕掛けへの変更を決断する。
　確かにバラシも少なく、追い乗りも狙えるという点ではブランコ仕掛けが堅実。3杯、5杯と多点掛けを堪能したが、気分的には今ひとつスッキリしないのであった。
　まあ個人の感想はともかく、乗りのほうはその後も良好。この日がヤリイカ初挑戦という3人組の方たちも順調に数をのばしている。
　惜しむらくは天気だけ。せめて雨さえ止んでくれればもうちょっと快適にヤリイカ釣りを楽しめたのだが、ウネリも収まらなければ雨足も強まるばかり。釣りをしているだけで精一杯という状況であった。
　後半はスルメが交じる割合も増えてきたが、それでも12時半の沖揚がりまでにヤリイカ主体にトップは60杯。ヤリイカ初挑戦の人も40杯以上釣ったと言うから、反応の濃さは太鼓判。
　船長は昨シーズンよりはよくないと言っていたが、この調子なら少なくとも3月中は十分楽しめるのではないだろうか。う〜ん、次回はナギのいい日に釣行してみたい。

［良和丸］志村 良一船長