[ルアータチウオ五目]
東京湾奥深川発…第二海堡〜大貫沖 さわ浦丸
東京湾のルアータチウオ 青物の期待も脹らむ秋到来
フィッシングライター/ 竹田信彦
掲載号: 2011年9月15日号
まるで人間散魚剤
湾奥出船で快適釣行がオススメ!
ここ最近のプライベート釣行はなぜか絶不調。帰ってからクーラーを洗わずに済む点はいいが、酒の肴が帰りがけのコンビニで買うカニカマボコになるのが哀しい。
この状況を脱却する術は、やっぱ比較的得意なルアーだろうと、都内深川から出船する「さわ浦丸」のルアー五目乗合に乗船してみた。
釣行したのは8月16日。澤浦晋祐船長に当日のプランを聞くと、タチウオの釣果が前日から上向いたそうで、タチウオをメインに狙いながらサバやワカシの模様がよさそうなら狙うという。ただし、澄み潮が入ったから青物は微妙とのこと。
タチウオは全長65〜80センチ級が主体で、1メートルオーバーの大型も交じるらしい。よしよし、これでタチウオの刺身は確定。カニカマとはオサラバだあ〜と船に乗り込んだ。
当日は10名を乗せて午前7時に出船。約1時間ほど走った第二海堡周りの水深40メートルで開始となった。
早々に左舷ミヨシで釣っていた人のロッドが弧を描き、指3本級のアベレージサイズが上がる。タチウオの活性は悪くないようで、続けて指3〜4本クラスがバタバタと取り込まれ、その後も潮回りをするたびにロッドがあちこちで締め込まれる。
ウマそうなタチウオを手に笑顔を見せる皆さん。とっととカメラをバッグにたたき込みたい気分でいっぱいだったが、そうは問屋が卸さない。虫けらみたいなこのビンボーライターをワイングラスとガウンが似合う担当M様が許すハズがない(??)。
釣りたい気持ちをグッと抑えて撮影に没頭していると、釣れるタチウオのサイズがどんどん上がっていき、指5本幅クラスが船ベリで乱舞する一幕も。
小学校5年生の男の子も良型をゲットして満面の笑みを浮かべてらぁ。うう……オイラも釣りてえ。
そんなとき左胴の間で大型が上がったと船長の声。駆け寄ると、そこにいたのは迫力満点の後検量115センチ。いわゆるドラゴン級まであと一歩というサイズだった。
この日、明らかに効果的だったのは速巻き。澄んだ潮が入ったことが原因なのかもしれないが、遅めにリールを巻きながらシャクるとジグを見切ってしまうようでアタリが出にくい。
一方、速めにリールを巻きながら竿先を小刻みにシャクっている人は良型を連発しているようだ。
ジグのカラーはパープル系が断トツの釣れ具合だったが、ピンクやシルバー系で数をのばした人もいた。
午後に入るとタチウオの食いは落ちたが、ポツポツながら上がり、自分も竿を出す。
速めにリールを巻きながら小刻みに竿先をシャクり、船長が指示するタナの間で120グラムのメタルジグを躍らせてみる。
しかし自分が竿を手にしたころから食いが格段に渋くなり、アタリが出てもなかなか掛からなくなってしまった。さらにサイズもダウンして、指2〜3本級が主体に。
う〜む、これじゃまるで人間散魚剤である。しばらくして、ようやくタチウオを掛けたが船ベリで外れてポチャリ、嗚呼。
この停滞ムードは14時の沖揚がりまで続き、自分の釣果は……。

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