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[イサキ]
南房洲ノ崎港発…洲ノ崎〜平砂浦沖 佐衛美丸

南房の人気魚イサキ解禁 !! まずまずのスタートを切る

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フィシングライター/細田雄治
掲載号: 2012年4月1日号

今日のイサキは朝寝坊?

 


洲ノ崎沖のイサキ祭り開幕しました。今期も有望です


 「3月から南房総のイサキが解禁。その撮影に行くんだけど一緒に行く?」
 お誘いの主は本誌編集部の斉藤氏。わが家はそろってイサキのナメロウ、塩焼きやらが大好物とあって断る理由などひとつもなし。即座に首を縦に振った。
 お世話になるのは洲ノ崎の佐衛美丸。昨年12月にフル装備の新造船が就航したとあって、その船に乗れるのも楽しみの一つだ。
 前夜の予報では「午前中は曇り。午後から雨」。
 ところが、釣行日となった3月2日は、未明から霧雨が降り出すあいにくの天候。そんな中でも私を含めた8名の釣り人はヤル気満々。みなさんシーズン開幕を待ちかねていたらしく、出船前から会話が弾んでいた。
 「それでは出ます。ポイントまでは10分足らずですから、すぐに始められるように準備しておいてください」
 
 出船時刻は午前6時。定刻どおりに港を出た佐衛美丸は西へと向かう。
 その途中、操舵室の窓越しに早川船長から話を聞くと、最初は前日午後の試し釣りでまずまずの型が見られたポイントから始めてみるとのこと。
 ほどなくして到着すると、ゆっくりと潮回りして狙いを定める。
 「それでは始めてください。タナは海面から25メートルです。いったんコマセカゴを28メートルまで下ろし、25メートルまで巻き上げてコマセを振り出してください」
 さあて、今期初のイサキ釣り。船上からは一斉に仕掛けが投入される。
 しかし、この流しではだれの竿にもアタリはなく、すぐに流し変えとなった。
 続く2流し目。今度の指示ダナは28メートル。すると、最初に仕掛けを巻いたのは右舷大ドモ氏。慎重に獲物を抜き上げると、掛かっていたのは見た目23センチほどのイサキ。型こそ小ぶりだったものの早々に本命をゲットした。
 これに続いたのが左舷ミヨシ氏。さらに続けて左トモ2番でもイサキが取り込まれる。この勢いなら順調に続くだろうと思われたのも束の間、その後はアタリが遠のいてしまった。
 「反応はあるんだけど食わないですねえ。潮の向きが昨日と逆なのがよくないのかなあ。まあ、もう少しやってみましょう」
 この場所のイサキは朝寝坊らしく、反応こそあってもエサを食ってこない。7時からは私も左舷胴の間から仕掛けを下ろしたのだが、その15分後にようやく1尾を取り込めただけ。
 と、そんな沈滞ムードのなか、7時半に私の竿が大きくたたかれる。そして、巻き上げ始めるとイサキとは違った重量感が伝わってきた。
 「なんだろう」
 そう思いながら取り込んでみれば、25センチほどのムツ。あれあれ、これはうれしいゲストだと喜んでいると、ちょうど私の反対側の右舷胴の間でも同じようなムツが、こちらはダブルで取り込まれた。
 しかし、依然として本命のイサキはご機嫌ナナメ。左舷では掛けたタカベを何者かが食いちぎっていった事件もあったが、船長はポイントに見切りをつけ、8時10分に移動となった。


 

 


 

 

Page1 今日のイサキは朝寝坊?
Page2 イサキ祭りの開始



※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。