Check
本誌編集部◉村上敬洋
掲載号: 2012年4月1日号
出るか、中止か?
これからも数、型ともに期待は十分だ
本格化したヤリイカの乗りを楽しもうと、九十九里飯岡港の三次郎丸へ向かったのは2月26日。私が到着したのは出船1時間前の4時だったが、日曜日ということもあって港にはヤリイカを狙う釣り人らしき車が多数。
三次郎丸の待合所へ向かうとすでに10名以上の釣り人が集まっており、大船長の加瀬健一さんによれば2隻出しになるとのこと。
私は滝沢健司船長が舵を握る2号船に9名の釣り人とともに乗り込み、左胴の間に釣り座を構えた。
そして定刻5時半。そろそろ出船かなと思ったが、船長によれば沖の風はまだまだ強く、風速14メートルとのこと。
出るか、中止か?
他船の船長たちと無線でしばらく検討したようだが、安全を確認したようで港のヤリイカ船は1隻、また1隻と岸壁を離れ、沖に向かって走り出した。
飯岡沖の釣り場までの航程は本来ならば1時間半。しかし強風とウネリで速度が出せず、1時間45分後の6時45分にようやく釣り場に到着した。
「ハイ、着きました。水深は120〜130メートルでイカの反応は底から10メートル上くらいまで出ています。底は泥ですから、オモリが底に着いたらゆっくり竿を上げ、泥からオモリを引き抜いてからシャクるようにしてください。泥とイカの乗りを勘違いしやすいので気を付けてくださいね!」
そんな合図で釣り開始。150号オモリが底に着いたあと、竿を持ち上げてみると、たしかにニュルッとした感触が伝わってくる。今日はウネリによる船の上下動も大きいので、船長が言うようにイカの乗りと勘違いしてしまうかもしれない。
そんなことを考えながら竿先を上下させているうちにイカの乗りが伝わってきた。周囲の皆さんも1流し目から乗りをとらえたようで、船中あちこちで潮を吹き上げながらヤリイカが取り込まれていた。
Page1 出るか、中止か?
Page2 ウネリと強風のWパンチ
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。