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本誌編集長◉沖藤 武彦
掲載号: 2012年12月15日号
直結でも多点掛けに こだわって釣る
一手目を落ち着いてたぐれば大丈夫
「沖藤さん、私、イカオヤジとしては30パーセントも満足していないんです。ここからは多点掛けを狙います」
これまで確実に釣り上げてくれていた長沢さんだが、直結でも多点掛けを達成させないと納得できないらしい。
水深は朝イチよりも深くなって170メートル前後。オモリが着底し、糸フケを取りつつシャクるとズシン!
とくる。ゆっくり巻き上げ、追い乗りがなくても私は巻き上げ続ける。
「納得できない! この反応なら、もっと付けなくちゃ!」
長沢さんはイカが乗っていても、追い乗りしないとみるや仕掛けを再着底させてしまう。
「落ち込みで乗るぐらいだから、いい反応です。1杯で上げるのはもったいない。おっ、乗った、追い乗りしましたよぉ〜」
そう語る目はイカ釣りの船上でなければかなりアブナイ。
「く〜! 今日は最高で5杯掛け、もっと乗せたいです」
何回も何回も落とし直して多点掛けを狙い、失敗してはもだえ、成功してはニタッと笑う。いい意味で、イカ釣りヘンタイである。
終わってみればヤリ20、スルメ20の合計40杯がこの日の長沢さんの釣果。
サバが去った中盤以降ブランコ仕掛けを使えばもっと釣れたかもしれないが、これもヤリイカ釣りの楽しみ方。イカダイを含め、気軽に楽しめるのが南房の、良和丸のいいところだ。
春まで続く南房のヤリシーズンは始まったばかり。今期もたっぷり楽しませてくれそうだ。
[良和丸]志村 良一 船長
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