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本誌編集部◎尾川泰将
掲載号: 2009年10月15日号
近場で爆発!
ところが1時間ほどで天の助けが。操舵室の無線が騒がしくなったと思ったら、土肥から沼津船籍の全船がフルスロットルで北上を開始した。
30分後に船団を形成したのは、大瀬崎と富士川を結んだライン上。なんと内浦湾を少し沖へ出た程度の、久料港にほど近い海域だった。
「うはは、最初から目の前を探してればよかったよ!」と船長は頭をかいたが、どこを回遊するかはカツオ.メジの気分次第。なによりホッとしたのは波がはるかに穏やかなことだ。
イワシエサを積んだ漁船はすでに戦闘中、一本釣りでボコボコ釣り上げている。釣り船もその周りに集結し、
「上から15メートル。どうぞ!」とアナウンスが響く。
舳先からルアーをキャストする林さんの竿がいきなりズゴーン、後を追ってコマセ釣りの貸し竿も次つぎにひん曲がる。
解説にも記したように、大半のアタリはコマセを振った直後にくるようで、竿は手持ちで、機敏にコマセを詰め直している人が数をのばしていく。
自分も船酔いでダウンしている方の貸し竿を拝借し、ちょっとの合間に3回、カツオのファイトを楽しませてもらった。
釣れるカツオは1〜2キロだが、ごろんと太った食べごろサイズ。船酔い地獄から解き放たれた方がたも徐々に復活し、仲乗りさんにカッタクリの手ほどきを受けた女性は一荷を達成。
メジも船中4〜5本交じえながら、2時間ほどでオデコはいなくなった。はや10時過ぎには持ち込まれた数個の大型クーラーがカツオとメジで満杯だ。
「もうフタが閉まらない!」
そんなうれしい悲鳴を合図に早揚がり。ルアーで思う存分釣りまくった林さんを筆頭に、釣果は2〜23本。総数で70〜80本は上がっただろう。
今、魚影の濃さはピカイチの駿河湾。富士山をバックに豪快にカツオを跳ね上げに行こう!
[魚磯丸]久保田清船長
Page1 このチャンス逃すまじ!
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