魚の食い気はその後も高まるばかり。船中5人同時ヒットなども飛び出し、大いに盛り上がる。
　こうなるとジグのカラーなど何でもよく、皆さん思い思いのカラーでアタリと引きを楽しんでいた。
　そんなとき、右舷ミヨシにいた岸上さんが、「良型のサワラもいるみたいですよ」とポツリ。
　それならば……と、ジグのテイルにフックを付けて狙ってみたところ、あっさりヒットしてしまった。
　ところが船が大きく上下しているせいもあってか、道糸が少しフケたときにプチッとブレイクしてしまった。デカそうだったのに、残念。
　気を取り直してワラサとイナダを釣りまくっていたところ、海面で体側に黄色のラインの入った魚が泳ぐ姿をチラッと目にした。「あれっ、ヒラマサかな？」
　確かにこの時期、東北地方で釣れるという話を聞いたことがある。この日の船中では上がらなかったが、いきなりガツンときてもいいように心構えをしておきたい。
　10時半。大型クーラーが満タンになったところで雨風ともに強くなり、最後の総仕上げとばかりに3キロクラスを釣ったところで早揚がりとなった。
　釣果は2〜3.5キロを中心に頭37本。船中全員がワラサとイナダでクーラーを満たすことができた。
　さてこの先、秋が深まるとどのような釣れ具合になるのか。私は11 月に再び当地に向かう予定。今回のような爆釣が楽しめるといいなあ。

［えびす屋］伊藤栄明船長