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[タチウオ]
駿河湾沼津内港発…沼津沖 秀丸

駿河湾の夜タチウオ狙い目 エサもルアーも釣れまくり

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本誌編集部/村上敬洋
掲載号: 2012年12月15日号

いつもより型がいい!

 


タチウオを釣りまくって冬の寒さを吹き飛ばそう!


 春のマダイ、夏のメジ&カツオなど、主力の釣り物で苦戦が続く今シーズンの駿河湾で、上々の釣れっぷりを見せているのが夜釣りのタチウオ。大井川沖や富士川沖と並び、湾奥の沼津周辺も絶好調。メーター超えの良型を筆頭に船中平均20本前後、慣れた人なら50本オーバーも可能な好模様である。
 
 そんな夜釣りのタチウオを満喫しようと11月10日に出かけたのは沼津内港の秀丸。
 船長の小池秀幸さんはタチウオ漁を得意とする現役の漁師で、普段は「ずずら」と呼ばれる専用の胴つき仕掛けで漁を行っているという。
 「ずずらで狙う漁と、竿で狙う遊漁ではもちろん釣れ具合は違ってきますが、僕は漁での漁獲量を遊漁を行う際のバロメーターにしています。漁で40キロ以上獲れるときは遊漁でも十分に楽しめると判断し、予約を受けるようにしていますが、獲れないときには『今は厳しいですよ』と必ずアナウンスするようにしているんですよ」とのこと。
 当地のタチウオ1本の平均的な重さは350グラム前後というから、40キロ漁獲すれば114本分に相当する。ちなみに船長の最高記録は一晩で140キロ(約400本)。
 ただし、秋はサクラエビ漁に専念するためタチウオ漁はあまり行っていないそうだが、10月上旬から遊漁で出船するたびに頭50本前後の釣れ具合が続いているという。
 集合時間の16時までにやってきた釣り人は10名。うち4名がルアーマンでミヨシ方向に席を取り、残り6名のエサ釣り師がトモ方向に席を取った。各自の準備が終わった16時過ぎに出船。ナギの海を10分ほど走り、沼津市の片浜地区の沖へやってきた。
 協定時間の16時半ちょうどにイカリが投入されて釣りがスタート。
 「水深は50メートル。タナは海面下30メートルです。オモリは60号を使ってください。PE1〜1.5号を巻いている人は40号でもいいですよ! ルアーは60〜80グラムのメタルジグでお願いします」と船長は指示を出した。
 このところタチウオの食いが立つのは19時過ぎということで、皆さん夕暮れの富士を眺めつつ、のんびりと仕掛けにエサのサンマの切り身を付け、タナまで仕掛けを下ろしていた。一部の常連さんたちは底まで仕掛けを落として、カサゴを釣ったりしている。
 周囲が夜の闇に包まれた18時過ぎに右ドモの釣り人がアタリをとらえてメートル級のタチウオを抜き上げた。すぐさま隣の釣り人もタチウオをゲット。ミヨシ方向のルアーマン、左胴の間の釣り人も銀色のタチウオを手にニッコリしている。
 いよいよ爆釣タイムのスタートか!?と思ったが、船中でポツポツと上がる程度。
 「開始直後に掛かるタチウオはほとんどが良型だよ。中盤以降はアタリが増える代わりに小型が多くなるんだよ」とベテラン氏。
 その言葉が現実となったのは19時前。エサ釣りの置き竿がガクガクッと揺れて、相次いで海中に引き込まれた。ルアーも入れ食いに近い状態となっており、船上灯を照り返しながら銀色のタチウオがボンボンと抜き上げられた。
 型は70〜80センチもいたが、開始直後に釣れ盛ったメーター級も多数交じった。
 「今日はいつもより型が大きいかもしれません。メーター級がやけに多いですよ」と船長も笑顔を浮かべる。


 

 


 

 

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