Check
フィッシングライター◎上田龍太郎
掲載号: 2009年7月1日号
後半は怒とうのラッシュ !
ゴマサバはこの太さ。外道と呼ぶには惜しい良型だ
本命イサキのほかオキメバルやタカベも交じった
いつの間にか時刻は11時を過ぎていた。前日の頭は85尾。船長に状況を尋ねると、
「昨日とは海の様子がだいぶ違う」とのこと。これを聞いて弱気な私は諦めモードになりかけたが、
「潮変わりになったから、これからが大きなチャンス」と船長は余裕の表情。
そして今度は神子元島西側の水深60メートルに移動した。船長によると、
「往年の名ポイントだけど、最近は狙っていなかった」とのこと。指示ダナは45メートル、この日一番の深いタナであった。
仕掛けをタナで止めた直後、活発なアタリが伝わってきた。期待して巻き上げると25センチ級とやや小ぶりながら、一荷で取り込む。
船長の言葉どおり、その後イサキの食いは徐々に上向き、船中は一気に活況を呈してきた。午前中は今イチの様子だったトモの釣り人もダブル、トリプルでイサキを連発。それまでの不調を一気に取り返す勢いだ。船長も、
「もう少し早くこの潮がきていればなあ……」とやや悔しそうな様子だ。
12時半になると、右ミヨシの常連氏は、
「40リットルクーラーにもう入らないよ」と余裕の笑顔で早ばやと納竿。私も最後は小学生の息子に竿をまかせてみたが、トリプルヒットを連発して満足げな様子であった。
そして13時、後ろ髪を引かれる思いで沖揚がり。竿頭は左ミヨシで70尾を釣り上げた秦野市の川島氏で、魚が食い渋った時間帯はオキアミとイカタンを抱き合わせてハリに刺していたとのこと。船中の平均釣果は40尾ほど。私は25〜35センチを48尾であった。
帰宅後にさっそくイサキを食べてみたが、腹子や白子はかなり膨らんでおり、身にも脂が十分乗っていてとても美味だった。本誌発売のころには釣れ具合、食味とも最高潮に達しているものと思われる。今後ますます楽しみな当地のイサキ釣りである。
[大黒屋]土屋裕司船長
Page1 ゴマサバに閉口
Page2後半は怒とうのラッシュ !
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。