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本誌編集部◉尾川 泰将
掲載号: 2012年2月15日号
待てば待つほど効果的
この1尾を見て私もホタルイカを付けた……が、音沙汰なし
沖揚がり後は、体の芯から暖まるカレーうどんが待っている
重たそうにしなる青物用ワンピースロッドに目を細め、いよいよ巻き上がってきた仕掛けを手に取ってたぐり始める。
ボテッ、ボテッ……と、心地よい音を立てながら足元に落とした魚体は計4尾、30〜35センチのでっかいオキメバルだ。
ニンマリしながらハリを外していると、
「右のミヨシで、いっぱい付いたよ!」と船長。こちらは10本バリに7点掛けだ。
「ほらね、もう少し待ってればこんなに付いたのに!」と、隣のご友人に語りかけている。バケツを覗くと2尾のオキメバルがプカリ。うーん、自分も4尾上げたけど、もうひと押し辛抱すればよかったか……。
日が高くなってくるとサバの活性も上がってきて何度か仕掛けを止められたが、40センチオーバーの太ったサバは迷わずキープ。これがまた、味噌煮にするとめちゃウマいのだ。
「うおーっ、人生初だよ!」
サバを絞める傍ら、右舷から大声。手にしているのは、なんと40センチ弱のアカムツじゃないか。掛かったのはもちろん下バリで、エサはホタルイカとのこと。実はこれも犬吠埼沖の大きな魅力で、ほかにもムツ、ソイ、メダイ、マアジ……などなど多彩な魚たちが浮上する。
毎流し多点掛けとはいかないまでも船中4名がオキメバルの6〜7点掛けを達成し、右舷トモの寒河江さんは10本バリで当日最高の9点掛けを披露。エサはすべて船宿のサバで、着底と同時にバリバリ食ったそうだ。
沖揚がりの正午が近づくにつれてアタリは散発的になっていったが、結果は25〜38センチを14〜44尾と上々。2番手、3番手も30〜40尾、私も20尾を手にして帰港した。
さすがに体は冷え切ったけれども、おかみさんが作ってくれた船宿サービスのカレーうどんで生き返る。体もホット、クーラーもホット。早春のオキメバルに心も春めく一日だった。
[孝進丸]大川 文博船長
Page1 群れに当たればゾロゾロ釣れる
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