Check
本誌発行人/ 根岸伸之
掲載号: 2012年4月1日号
不注意でタックル水没
何尾掛かっているか、取り込みも楽しい
ここから山口さんは頻繁に仕掛けをチェンジする作戦に出る。息子はそのまま船宿仕掛け、私はしばらく瀬戸内仕掛けで粘ってみることにした。
ここへ来て私がいきなり4点掛けを達成したのを契機に、徐々に食いが立つようになる。山口さんはワームを巻いた仕掛けにパーフェクト掛け、息子には「食ってもすぐに巻くな」と教え、3尾掛けを達成。同船者も負けじと多点掛けで対抗する。
続いてサバ皮のしょう油漬けサビキ(これも瀬戸内海で流行の仕掛け)にチェンジして5点掛けを達成して喜んだあとにハプニング。カメラ撮影に行こうとしたとたんにタックル一式が竿掛けから外れて、海にボチャン。
唖然……。竿に付いたサポートをよく押し込まなかったからだ。こんなことがよくあるので皆さん、尻手ロープは忘れず取り付けましょう。
以後は皆さんの釣りを見るだけで納竿を迎えることになるが、そのぶん収穫もあった。山口さんが頻繁に仕掛けをチェンジして釣っているのを見て、気づいたことがある。
魚皮やフラッシャーの付いたキンキラの東北仕様は、移動後の1投目こそ多点掛けで掛かってくるが、2投目からはバッタリ。
比較的ハリスが太い(1.5号)せいかすぐに見切られてしまうのだろう、というのが2人が出した結論。
威力を発揮したのは私が持参した瀬戸内仕掛け。ハリスが細い(0.8〜1号)せいもあるが、とくに緑のサバ皮にはよく掛かってきた。メバル先進国ともいえる瀬戸内海で洗練された仕掛けは、やっぱりひと味違うと納得した次第。
もちろん、オリジナル船宿仕掛けはどんな状況でもコンスタントに掛かってくる安定感が強み。ハリ数が少ない分、手返しも早い。
後半は徐々に型もよくなってきて、多点掛けは重量感もたっぷり。指をくわえて見る私も我慢できずに息子の竿を強奪しようとしたが、あっさり拒否される。やはりまだ反抗期なのだった。
11時半過ぎに納竿。釣果は13〜25センチを30〜62尾、他にカサゴ2〜7尾。トップはもちろん山口さん、息子も34尾を釣って上機嫌だった。
サビキメバルはともすると単調な釣りでもあるので、仕掛けをあれこれ工夫して釣ってみると、意外におもしろい釣りに変わるはず。
ただ、今回使用した瀬戸内海、東北仕様の仕掛けは関東の釣具店にはほとんど置いていないのが難点。自作するか、ネット注文などが手っ取り早いが、たとえばエビメバル仕掛けに好みの魚皮をチョン掛けすることでも代用できる。工夫した仕掛けで釣った喜び、もう皆さんにはお分かりのはず。ぜひ一度お試しあれ。
[義和丸]村上和義船長
Page1 サビキ仕掛けの比較も
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