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フィッシングライター◎朝倉 真
掲載号: 2009年7月15日号
竿選びにひと苦労
ムギ・スルメのチャンスは今。ドバドバ乗せまくろう
釣り場の水深が50メートル前後なら、手釣りで狙うのもいい
夏の訪れを実感するこの季節。イカファンが最も気になるターゲットといえばムギ、スルメイカ。
今期の相模湾小田原周辺はムギイカを中心に絶好調、頭3束などというすごい釣果も聞こえてくる。
ならば行くしかないでしょうと6月10日に訪れたのは小田原早川港の長谷川丸。笑顔で出迎えてくれたのは谷川元則船長。近況を尋ねると、
「5月上旬にムギの数が出始めたと思ったら、急にスルメの模様が右肩上がりなったね。でも今年はホントに予想が難しいよ」とのこと。ちなみに釣行前日はムギイカを中心に船中6〜78杯とまずまずの乗りだったという。
長谷川丸ではムギ狙いの場合はオモリは60号で統一。このところ11センチプラヅノを使ったブランコ仕掛けに安定して乗っているという。
ただし竿の選択には迷った。ヤリイカ竿だとオーバーパワー、かといってオモリ負荷30号前後のゲームロッドだとオモリ負けしてしまう。
皆さんはどんな竿なのかと船上を眺めると、ベテラン諸氏はオモリ負荷表示60号の軽量な竿を選んでいた。
散々迷った挙げ句、私はタチウオ竿を選んだ。
「港の前でイカの反応があったら、すぐ始めるから道具の準備は済ませておいてね」と船長からアドバイスが出て、定刻7時に港を離れた。
当日の釣り人は私を含め計6人。両舷ミヨシは手釣りのベテラン氏。他は全員竿釣りで狙うようだ。ベタナギ快晴でまさに絶好のイカ日和。
最初に投入の合図が出たのは港を出て3分の30メートルダチ。撮影の準備をしていると船中あちこちで「乗ったよ!」の声。
多点掛けこそないものの皆さん胴長15〜16センチのムギイカを抜き上げていた。
乗りのいい時間は、やはり手返しの早い手釣りが断然有利。左舷ミヨシの土井さんは船宿の常連さんたちも認める手釣りの名手。13センチの特製プラヅノの直結仕掛けを巧みに操り、数をのばしていく。
隣の左舷胴の間氏は11センチプラヅノのブランコ仕掛けでポツポツとイカを手にしている。とくに仕掛けの中間に1本交ぜてある赤帽のウキスッテが誘いとなっているのか、スッテはもちろんその前後のプラヅノにも盛んにイカが乗っている。
ところがこの後がのび悩む。どうやら群れが薄いようで、しばらく周辺の反応を探すもコレという群れが見つからない。結局船長は真鶴方面へ船を進めることにした。
さて期待の真鶴沖。イカの反応があったらしく船は急停止し水深40メートルで投入の合図が出た。が、朝一番のような勢いはない。やがて1回の流しでイカの触りが1度あるかどうかの展開。常連さんたちも口ぐちに、
「今日は厳しいね〜」とつぶやいている。
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