Check
本誌編集部/内山高典
掲載号: 2011年8月15日号
きたぞ、時合だ!
パターンにハマればアタリ連発
幸先のいいスタートを切った釜井親子。それをうらやましそうに見ていたちなりがササノハベラを釣ったのが1時間後のこと。いつもなら海にお帰り願うゲストだが、魚体が平たくウロコがしっかりしているベラは魚拓の素材としては貴重な1尾。でかした!
子供たちの面倒を釜井さんにお願いして船中の様子を見て周ると、ほとんどのお客さんがウイリー五目釣りは初挑戦らしく、皆さん貸し竿で奮闘中。アジやサバがポツポツと釣れてはいたが、どうも食いは今一つのようだ。
「昨日から様子が変わってね、反応はあるんだけど口を使わないんだよ」と船長も元気がない。
しかし、またもや好調の谷間……と気落ちしたのは大人だけ。子供たちはハリの数だけ食ってくるカタクチイワシを夢中で釣ってご満悦。タルの中には色んな魚が泳ぎ、
「水族館みたい!」と大ハシャギだ。
しばらくしてサバの猛攻が始まる。竿を大きく曲げてサバとのファイトを楽しむ涼太くん。キーパーに竿を預けてウインチで巻き上げるちなり。
3本バリ仕掛けに食ったサバを取り込むのはさすがに危険と判断し、ここは大人がサポートして40センチ級のゴマサバをゲット。ハリス2号でよくぞ上がったものだ。
サバの食いが一段落するとほかの魚の食いも止まった。その後は小移動を繰り返したが、状況が好転しないまま時間だけが過ぎていく。
この日は晴天。帽子と日焼け止めで暑さ対策はしていても、炎天下でハシャギまくった子供たちはすでにバテバテ。慣れない早起きもあっておねむの時間がきたようだ。
子供たちを日陰で寝かせ、さあ、ここからが本番だ!
とばかりに竿を振る釜井さん。
せっせとコマセをまいたのがよかったか、はたまた潮が動き出したか、釜井さんがアジをダブルで抜き上げたのを皮切りにトモ側でも竿が曲がってにわかに船上が活気づく。
食いが立ったのは30分ほどと短い時間ではあったが、釜井さんはこの間にアジを10尾ほど釣り上げしたり顔。奥さん用のお土産確保を果たしたのであった。
2時間近くグッスリ寝た子供たちが目を覚ましたころには沖揚がりの時間が迫っていた。しかし、子供たちが仕掛けを下ろすと、それまで沈黙していたアジが不思議と食ってきた。
初めはぎこちなかったちなりのコマセワークもこのころには様になり、アジ、アジ、ウマヅラ、サバと4連チャン。よしよし、さすがわが娘……と親バカ写真を撮りまくる私であった。
ほどなく正午を迎えて沖揚がり。船中釣果は25〜40センチのアジが3〜15尾。アジの数は思うようにはのびなかったものの、サバ、ホウボウ、ウマヅラ、ベラなど多彩なゲストがクーラーを賑わせ魚拓の素材はバッチリ確保できたのであった。
[岡澤釣具店 光進丸]磯崎孝一船長
Page1 気分は麦わら海賊団 !?
Page2きたぞ、時合だ!
※本誌紙面では、カラーグラビア、仕掛図などがご覧いただけます。